Garmin GPS TrackとRouteについて 2017.11.24改訂 |
||
例えばサイクリング走行前に走行するコース(案)をパソコン上で作成し、GPSに入れて出発します。 そのコースの作成方法は2種類あります。 TrackとRouteです。 Trackを推奨します。 Trackはコースを構成する多数の地点を直線で結んだもので、多数の地点(左折・右折点等)をコース作成者が指定して出来たものです。 Routeは例えば出発点と到着点を指定し、パソコン/GPSにコースを計算させて出来たものです。 以上の説明を読むとRouteを作るのが簡単でよいと思われますが誤誘導という大きな問題があります。 Trackの作成をお勧めします。 Routeの問題点(誤誘導) Routeの問題は誤誘導です。 Routeは地図が完璧であることおよびRoute計算ソフトが正しく機能することが大前提になります。 さらにパソコンで計算したRouteをGPSに入れて使う場合、パソコンとGPSのRoute計算実力が異なるためGPSではパソコンと同じRouteが表示されない事が十分考えられます。 また、activityの設定(車、徒歩、自転車等)が大きな問題です。 初期設定では外国を想定していて自転車は有料道路を通行出来ることになっている。日本では有料道路=高速道路で自転車通行は不可。日本で初期設定のまま使うと危険。詳細は誤誘導の項参照。 さらにパソコンで初期設定を正しくしてもGPSにその設定が反映されないであろうことも大きな問題。 さらに、パソコンの地図をGPSに移行しても地図が少し変わっているのではないかという疑いもあります。 特に無料地図は交差点・橋等の道路の交点が地図画面上では交叉しているのに、デジタル上では交叉していないことがあり、直進すればすぐに行ける地点に行くのにとんでもない大回りをさせられる事が多々あります。 また、サイクリング道路の入口は分かりにくいことが多く、パソコン/GPSにまかせてRouteを作成させても見落とされ、交通量の多い主要道路のコースを設定される可能性が十分あります。この様な問題を避けるためにはRoute設定時に多くの地点を設定し、大回りを避ければ良いのですが、基本的に上記の問題は残ります。 また、Routeは地図上に道路がないと設定できないという問題があります。地図には道路はないが新しい道路が出来ている、または自転車を10mほど担げばよいところでも、大回りのRouteを設定されます。 また、走行時Routeを外すとGPSが次々に新しいRouteを計算して指示します。そこで上記の問題(誤誘導)が発生すると混乱が拡大します。 また、パソコンでRouteを作成し、GPSに入れても同じRouteを示すとは限りません。それはパソコンのRoute作成ソフトとGPSのそれが異るし、地図そのものも必ずしも同じでないからです。 一方、Trackはパソコン/GPS任せのところがなく、全て自分で通過地点を設定できます。道路がなくてもコースを設定できます。設定したTrackを外れても設定したTrackに戻れば良いだけです。 この様な訳で小生は自宅パソコンで安全面(高速道路等を避けて)と自分が行きたい地点を考え入念にTrackを作成し、それをGPSに入れて走行を開始します。道に迷った時の時間的ロス/精神的負担/走行の安全を考えれば自宅で十分検討すべきでしょう。 ただし、長いコースを丹念にクリックしてTrackを作成するのは面倒です。(click地点を結んだコースは道路にきれいに沿わないので見栄えが良くありません) そこで小生はまず予定コースに沿って複数の地点を設定してRouteを作成し、大きな誤誘導を修正します。次にGarminBaseCampのTrack/Route変換機能(右click)を使ってTrackに変換し、それを修正して完成させます。 Trackをパソコンで作成してもGPSに入れられない機種(例nuviシリーズ)がありますので注意して下さい。 なお、Trackにはもう一つの意味があります。GPSを持って走行し、その軌跡をGPSに記録させたものもTrackといいます。 RouteとTrackの問題について定例会で話したところ、スマホを含むRoute設定で遠回りさせられたり、痛い目に遭った人がたくさんいた。 ・Routeは使わずTrackしか使わない。 ・GPSを2台持ってコースを比較して誤誘導を防いでいる。 ・ネットで実走行Trackデータを入手し、それを使っている。 ・スマホナビで遠回りさせられた事は何回もある。 |
||
Route で作成したコースの例 |
||
地図3種に同じコースのRouteを作成させた結果です。地図によってコースは大幅に異なります。 現地でGPSまかせに走行しますか。 私は自宅でパソコン地図を見てコースを十分検討しTrackを作成します。 |
||
地図A OSM | ||
地図B | 地図C | |
地図A,B,Cでパソコンが作成するRouteはこんなに変わるのです。なぜ変わるのか、理由は不明ですが、基本的には地図データそのものが異なるからでしょう。 この辺がアナログ地図とデジタル地図の大きな違いでしょうか。アナログ地図は人間が自分の判断で使う、デジタル地図はパソコン/GPSに判断させて使う。 |
ついでにOSMについて | ||||
地図A OSM | 地図B | 地図C | ||
上田千曲長野自転車道路あり。 | 上田千曲長野自転車道路なし。 | 上田千曲長野自転車道路あり。 | ||
地図Aは無料のOSMです。 ・コースは大幅に迂回して良くありませんでしたが、自転車専用道路が記載されていました。 地図にも一長一短があります。 一般的にいわれているのは無料地図の良い所は、更新が頻繁に行われることです。 また、無料地図は交点等の不備を自分で修正出来るそうです。 詳細はこちらをご覧下さい。 チェックツール JOSMの妥当性検証機能 |
||||